9時33分のブス

リキッドファンデーションを振る乾いた音が、ラッシュの一段落した電車内に響く。

今日も9時33分発の車内でブスが化粧を始めた。

 

最後尾の車両。

他の車両に比べて空いている車内で、当然のように化粧をしている。

浅黒で、いつ見ても冷淡な表情のブスは、化粧水以外のすべての工程を車内で行う。

地肌より2トーンほど白いファンデーションを塗ることから始まった。

 

そしてすぐアイメークに移る。

この時間がとにかく長い。

すでに10分は経過している。

その間に車内の席は埋まっていった。

アイライナーを引いている時のゾンビ顔も、周囲を気にする様子はまったくない。

アイライナーが一段落したら、コンシーラーをあちこちに塗り始めた。

 

そろそろ仕上げが近づいてきた。

区間かけて、前髪を念入りにチェックして、先程と変化ないブスが完成した。

 

化粧前と変わったのは、首より不自然に白くなった顔の色だけ。

そのために、公衆の面前で恥ずかしい行為を20数分も続けていた。

 

次は何をするのか見ていたら、視線に気づいたのか、こちらを睨み返す始末。

本当に最悪だ。

見られるのがイヤなら車内で化粧しなければいいのに。

 

これを同じ電車でほぼ毎日しているブス。

完全にどうかしてる。